複雑な代理店ビジネスを飛躍的に効率化。
業務拡大を支える「人が見えるシステム」とは
(U-NEXT HOLDINGS)
砂子澤 勝臣 様
パートナー営業統括部 東日本エリア課
芦原 百合佳 様
U-NEXT HOLDINGSの事業会社として、通信事業の中核を担い、店舗・オフィス向けサービスを提供する株式会社USEN NETWORKS。グループの強みを生かし、光インターネット・サービス「USEN光plus」を中心とした自社通信サービスをはじめ、グループ会社のBGMやPOSレジアプリのほか、自社以外の多様な商材を取り扱い、それらを自社の営業だけでなく、各地域のパートナー企業と連携した「代理店ビジネス」によって拡販しています。
また、2021年12月には、コロナ禍やリモートワーク需要を反映した個人向け光インターネット・サービス「USEN光01」をリリースするなど、社会のニーズに応え続けています。
2017年12月、USEN社とU-NEXT社の経営統合によりUSEN-NEXT HOLDINGSが発足。(2024年4月1日よりU-NEXT HOLDINGS)同社はグループ内で、NTT東日本、NTT西日本から光回線を借り受けて提供する「光コラボレーション」サービスの主幹となりました。時間的な制約のある中で、この複雑かつ難解なサービスを確実にスタートするため、最適なシステムとしてCollaboOneを導入。その結果、もう一つの課題であった数百社もの代理店とのスピーディーな情報共有も実現しました。
サービス開始だけでなく、業務効率化にも大きな効果をもたらしたCollaboOne導入の裏側について、商品企画統括部業務企画部長の砂子澤勝臣さんと、パートナー営業統括部東日本エリア課の芦原百合佳さんに伺いました。
サービスの早期始動と代理店とのスムーズな情報共有を一度に実現したい
ー お二人の役割について教えてください。
砂子澤さん:
システム開発会社と連携して、サービス提供や業務におけるシステムの企画開発や運用設計、各サービスの請求と収納関連の設計を中心に、商品設計などにも携わっています。
芦原さん:
当社の商品を販売いただいている代理店に対して営業全般に関わるサポートを行っています。その中で、使用するシステムの操作方法の説明や研修、またNTT、代理店、当社内の関連部署やお客様との対応連携、運用調整などに中心的に携わっています。
ー CollaboOne導入には、どのような背景があったのですか?
砂子澤さん:
USEN-NEXT HOLDINGS(2024年4月1日よりU-NEXT HOLDINGS)の発足をきっかけに、当社がグループ内の主幹として、NTTが提供する光回線を利用した「光コラボレーション」を取り扱うことになり、このサービスを開始するにあたって、基幹システムの構築が急務となりました。しかしながら、光コラボはサービスや連携データの仕様書の解読から要件定義、システムの開発までをゼロから行うのに数年単位の期間を要するような難解なものです。サービス開始までの準備期間は、1年ほどしかないというまったなしの状況のなか、事業会社個社としては、社内にシステム開発部門がないことから、一刻も早く最適なシステムベンダーを選定し、開発をスタートする必要がございました。
それと合わせて、セキュリティやコンプライアンスを担保しながら、数百社の代理店との情報連携や、社内外にまたがる各種業務を、スピーディーかつ正確に実行することが必須要件として挙がっており、限られたスケジュールの中で実現しなければいけない要件が多々あるなど、日々課題出しと解決・検討に苦慮している状態でした。
ー 導入するシステムに求める条件はどのようなものでしたか?
砂子澤さん:
「機能面」では、代理店から当社のバックヤードへのスムーズな申込連携に始まり、代理店が入力したオーダーの管理、顧客のステータス管理、顧客への書面発送や料金計算、請求・収納までをトータルで行えるシステムを探していました。また、当社は一次代理店としてNTTをはじめとする他社の取次商材と、自社やグループ会社のサービスの両方を取り扱っているので、光コラボ以外の多様なサービスにも対応できる汎用性を有していることも条件でした。
さらに、「ソフト面」に関しては、スピード感を持って開発いただけること、個社としてシステム開発部署を持たない我々と同じ目線に立って、寄り添った対応をしていただけることを重要視していました。
利用者の立場から考え抜かれたシステムであることが決め手に
ー CollaboOneを選び、導入したきっかけを教えてください。
砂子澤さん:
複数のシステムを比較・検討する中で、CollaboOneを導入した理由は大きく二つあります。一つ目は、フォーバルテレコムさんが通信事業を代理店ビジネスによって展開する同業者であり、自社の事業で培ったノウハウとシステムをもとに開発されたサービスであることです。成功だけでなく失敗からの改善も含めて、業務コスト削減と効率改善の結果が反映されているので、当社が求める機能をすべて備えていることはもちろん、代理店業務に最適なシステムであること、さらに法人マーケット特有の相対価格や一括請求などカスタマイズも可能であり、汎用性が高いことも、我々のニーズにマッチしました。
光コラボは連携のロジックが特殊かつ多様で、実際の運用を含めたビジネスの全体像を理解していなければ、要件定義だけで数年を要するレベルにありますが、フォーバルテレコムさんはそこも熟知されているので、スピーディーな対応が可能であることも決め手となりました。
二つ目は、導入前のやりとりの中で、ご担当者がいわゆるシステム畑の人が使いがちな難解な専門用語は一切使わず、誰にとってもわかりやすい言葉でご対応くださり、「人として信頼できる」と感じたことです。開発に至るまでの成功体験だけでなく、ご苦労や失敗談もざっくばらんにお話しいただき、常に相手の立場に立ったコミュニケーションをしてくださったので、こちらも安心して様々なご相談をすることができました。
ー どのような流れで導入を進めましたか?
砂子澤さん:
当社の基幹システムを構築するという目標に向け、まずは自社サービスに関わるシステムの開発を短期間で完了させました。その後も、商材やプランの追加のほか、納期を含め当社の様々な追加の要望などにもその都度、要件設定から親身にご対応いただきました。
また、自社サービスの基幹システム構築から生まれた信頼を背景に、自社サービスと同様に売上・利益も大きな割合を占める他社取次サービスの取次システムや、代理店手数料の計算システムなどもフォーバルテレコムさんにお願いする運びとなり、こちらは芦原が中心となって進めていきました。
芦原さん:
他社取次サービスの仕様書は、初見では内容を把握するだけで数年かかるほど難解なものなんですが、光コラボレーションを中心とする基幹システムを開発いただいたフォーバルテレコムさんにご協力いただいたことで、サービスの解釈に要する時間を省くことができました。
また、グループ統廃合以前の顧客データの移行も必要であるなど複雑な要件がいくつも重なっており、どのように進めていけばよいのか、頭を抱えるような状態でした。そんな中、細かいところまでヒアリングしていただき、私たちの拙い説明を的確に解釈し、具現化していただきました。スピード感ある対応とレスポンスの速さに、大いに助けていただきました。
安心して新たなチャレンジができる環境が生まれた
ー CollaboOne導入後の変化について教えてください。
砂子澤さん:
まず、光コラボを中心とする自社サービスと、他社取次サービスの両方で、代理店による受注登録からオーダー管理、顧客管理、料金計算、請求書発行、収納までの流れを自動化するとともに、一元管理ができるようになりました。決済処理や課金・請求などの運用代行機能と申込受付・顧客管理などの代理店管理機能の両方を備えているので、導入前に比べて大幅な業務効率化と利便性の向上につながっています。
また当社の度重なる要望に対する追加改修や、新商材のリリースに向けた新規開発にも、同じ会社の一部署のようにスピーディーかつ親身に対応いただいており、当社が現在のスピード感でビジネスを拡大できているのは、フォーバルテレコムさんのご協力のおかげだと感じています。安心して新たなチャレンジができる環境が生まれたことも大きな変化の一つといえますね。
芦原さん:
フォーバルテレコムさんには、自社サービスと、他社取次サービスに関するシステムだけでなく、属人化しつつあった代理店に支払う手数料計算のシステムなども、同じ目線に立って開発いただきました。それによって、日常的にシステムを利用する代理店側も利便性が高まり、代理店から当社への信頼向上やパートナーシップの強化につながりました。また運用後も、要望に応じて様々な追加開発をスピーディーに対応いただけたことで、取次方法の幅が広がり、代理店の顧客獲得数も順調に増えています。
ー 実際に導入されてみて、CollaboOneの最大の魅力はどこにあると感じていますか?
砂子澤さん:
機能的なシステムの裏側に、高い技術力と知識を有するだけでなく、常に親身に温度感ある対応をしてくださる、信頼できる開発スタッフの方々がいらっしゃるところが一番の魅力だと感じています。いわば、システムの先につくり手である「人が見えるシステム」であり、そのことは一つのサービスを基幹システムとして長く使用していく上で重視すべき要素であると実感しています。
取次や更新にかかる時間と人員を一挙削減
ー 業務効率化の面では、どのような効果がありましたか?
芦原さん:
CollaboOne導入前は、お客様との契約後、代理店が入力したオーダーの内容を、当社側で別のシステムに手入力する必要があり、その作業に1件当たり5分程度かかっていました。CollaboOneでは代理店が入力したデータを自動的に当社のバックヤードに連携できるので、取次にかかる時間や人員を一挙に削減できたことは大きいですね。
また、従来のシステムでは、顧客のステータスの更新を当社側で手作業で行う必要があり、一日6~7時間かかっていましたが、CollaboOne導入後は自動で更新できるようになりました。結果的に、その作業自体を省くことができ、圧倒的な業務の効率化を実現しています。
ー 使い勝手の方はいかがでしょうか?
芦原さん:
CollaboOneは代理店をはじめ、当社の営業部、運用部、設計部など様々な部門で使用するシステムなので、誰もが迷うことなく使えることも重要です。その点も要望通りに対応いただき、直感的にわかるインターフェース設計によって操作性を高めていただきました。顧客情報を入力した後のステータス反映のスピード感にも満足しています。
砂子澤さん:
個人情報の保護が求められる時代にあって、セキュリティやコンプライアンスの観点からも細かい権限の設定は非常に重要ですが、その点もよく考えられたシステムだと思います。システム管理者、代理店、カスタマーセンターなど、利用する立場によって入力できる内容や閲覧可能なデータなどを柔軟に変更できる点に使い勝手の良さを感じています。
業務拡大に合わせて進化し続けるシステムに
ー 今後、CollaboOneに期待することや、新たに取り組みたいことについてお聞かせください。
砂子澤さん:
社内の営業部門や代理店の尽力によって、当社の顧客数は増加の一途を辿っています。今後もさらに業務の拡大を進めていく中で、継続的な顧客数の増加に対応できる、大容量データ管理に適したシステムへの進化を期待しています。
また、今後はCollaboOneに集約されたデータをマーケティング分析にも積極的に活用していきたいと考えています。手間なく正確な分析を可能にするために、お互いにアイデアを出し合いながら分析手法の開発を進めていきたいです。
芦原さん:
今後は当社の取引先である代理店の数もさらに増えていく予定です。代理店管理をより効率化し、代理店と長期的により良い関係を築いていくためにも、各代理店の顧客獲得状況だけでなく、それに伴う契約書や商談記録、取り扱っている商材など細かい情報までを一括で確認できるようになると、さらに利便性が高まりますね。
砂子澤さん:
将来的には、当社が提供する新たなサービスや商品をすべてCollaboOneで管理できるようになれば、究極の業務効率化を実現することも夢ではないと思っています。今後も、当社だけでなく代理店やカスタマーセンターなど、我々のビジネスに関わるすべての方々が柔軟に働ける環境づくりに、フォーバルテレコムさんと二人三脚で取り組んでいきたいですね。