脱オンプレミスで機能性向上とコスト削減を実現。
CollaboOne導入から始まった社内の意識改革

Retty株式会社
コーポレート部門 管理部 部長 A. H 様
業種情報サービス業

Retty株式会社は「新たな『食体験』を創り上げ、人生をもっとHappyに」というビジョンを掲げ、実名口コミのグルメ情報・予約サイト「Retty」を運営しています。Rettyは2011年5月31日のサービス開始以来、「自分にベストなお店が見つかる」グルメサービスとして、幅広い年代に利用されています。
このほか、同社は飲食店に対して新規集客やリピート集客などを可能にし、顧客基盤構築につなげるための各種ソリューションを提供するなど、テクノロジー企業としてDXによる飲食店経営の支援を行ってきました。
そうした中、受注管理や請求にかかる工数削減と業務効率化、インボイス制度・電子帳簿保存法への対応を一挙に実現するため、既存システムの見直しに着手。数多あるクラウドサービスをあらゆる側面から比較・検討した結果、CollaboOneを導入しました。
「コスト削減も重要な要素だった」という同社のシステム移行の背景やCollaboOne導入後の変化について、導入にあたり社内の調整役を担った、コーポレート部門管理部部長のHさんにお話を伺いました。

業務効率化と法制度対応を一挙に実現するため、システムの移行を決断

ー CollaboOne導入前に抱えていた課題についてお聞かせください。

元々弊社では、自社で用意したサーバーにシステムを構築・運用するオンプレミス型の販売管理システムを利用していました。オンプレミス型はカスタマイズ性が高いという利点があり、自社の業務フローに沿った使い方をできていましたが、利用開始から7年弱が経過した2023年、サーバーの保守サービスの提供期間が終了を迎えるため、機器の入れ替えが必要な状況になりました。またインボイス制度、電子帳簿保存法への対応が求められる時期も重なり、現状のシステムに機能を追加開発して使い続けるのか、それとも新しいシステムに移行するのか、という2択を迫られたのです。

これまで社内のエンジニアから、「サーバー管理まで含めて見てもらえるクラウド型のシステムに乗り換えたい」という要望が度々あがっていましたし、クラウド型への移行はコスト削減にもつながるのでメリットは大きいと感じていました。そこでこれを機に、新システムへの移行を選択し、さまざまなサービスを検討し始めました。

ー 導入するシステムに求める条件はどのようなものでしたか?

弊社は飲食店をメイン顧客として事業を行っています。飲食店には個人経営の小規模なお店から大企業が運営するチェーン店まで多様な形態があり、請求回りにおいて個別の要望が数多く寄せられるところが特徴です。こうした請求に関する多様な要望にも柔軟に対応できるシステムであることが条件でした。
またコスト削減もシステムを移行する目的の一つでしたので、既存システムと同等以上の機能と柔軟性を有していながらコストもカットできることは必須条件でした。

CollaboOneは機能性・柔軟性・コストの条件を満たす唯一のシステムだった

ー 数あるサービスの中からCollaboOneを選択した経緯を教えてください。

まずインターネットで「販売管理システム」を検索し、ヒットしたクラウドサービスの中から条件に合いそうなものを手当たり次第に問い合わせました。そのうちの一つが、CollaboOneです。次にピックアップした複数のサービスについて、機能やサポート体制、コストなどあらゆる面から比較・検討を行いました。

既存システムと同様に受注管理から顧客管理、料金計算までの機能が集約されていて、なおかつ既存システム以上に料金計算の部分で柔軟にカスタマイズができる。この条件を満たすシステムはCollaboOneを含めていくつかあったんです。でも、コスト面までクリアするシステムを絞り込んだ結果、唯一残ったのがCollaboOneでした。
CollaboOneは私たちが設定した評価項目がすべて平均点以上と全体的なバランスがとれていながら、低コストであることが導入の決め手となりました。

ー CollaboOneの導入をどのように進めましたか?

もともと、私の部署は、料金計算をして請求書をお客様に送るとともに、債権の管理を正確に行うという部分に責任を持っていました。一方、導入するシステムでは受注管理と顧客管理という料金計算の前段階のプロセスも扱います。そのため、料金計算・債権管理の担当だけでなく、受注登録の担当、契約に関わるデータを扱うエンジニアなども巻き込んで導入を進めていきました。

導入時期はインボイス制度が開始する2023年10月を目標とし、フォーバルテレコムさんには定期的なオンラインミーティングを5カ月間で複数回にわたり実施していただきました。その中で、私たちの要望や思いを丁寧に汲み取っていただき、システムの設計と合わせて、料金計算の個別機能開発もご提案いただきました。こうした手厚いサポートのおかげで、予定通りに利用を開始することができました。

導入にあたって特に大変だったことを教えてください。

何十万件ものレコードがある既存のデータベースを、正しくCollaboOneに移行する作業が特に大変でした。弊社では契約ごとに番号を振っているのですが、その番号をCollaboOneでもそのまま使いたいという要件があり、データベースの移行によって番号のズレが生じることを懸念していました。
他社システムへの移行は一定のリスクを含んでいますが、「お客様からの申込処理を止めることなく移行しなければならない」という要件もありました。技術的な課題が大きく、非常に難易度が高かったのではないかと思いますが、フォーバルテレコムさんの技術力のおかげで、作業時のミスなくデータベースの移行を実現していただきました。いろいろとご迷惑をおかけした分、無事に利用を開始できた時は心からホッとしたことを覚えています。

受注管理において月に約15時間の工数削減を実現

CollaboOneをどのようなフローで利用していますか?

飲食店向けの会員サービスの受注から月額課金の料金計算までのプロセスに利用しています。弊社では、営業が受注した情報を受注登録担当者が管理表にとりまとめ、その受注情報を日次でまとめてCollaboOneに一括でアップロードする運用を行っています。毎月CollaboOneへの受注情報の登録がしまったら、料金計算を行って結果を出力し、月次の請求業務を担う担当者へ連携するという流れになります。

CollaboOne導入後、どのような変化がありましたか?

業務全体を通して大幅に効率化されています。まず既存システムでは仕様上、登録が必須の項目が複数あり、不必要な項目を削除できないなど少なからず制約がありました。その点、CollaboOneでは必要な項目だけを過不足なく設定できるので、受注登録時に登録する項目を3割ほど削減することができました。
また、既存システムでは登録内容ごとにマスターが細かく分かれており、マスターごとにデータを作成して取り込みを行うのにかなりの労力がかかっていましたが、CollaboOneでは一つのマスターで複数の登録内容を一覧表示できるようになり、入力する項目数と取り込むマスターの数がともに減ったことで、月に15時間ほどの工数削減につながっています。

さらに既存システムではできなかった項目の名称変更も自由にできるようになったので、これまで以上に業務をスムーズに進めることができています。

CollaboOne導入を全社の意識改革を図る足がかりに

ー Collabo One導入後、社内の反応はいかがでしたか?

エンジニアからは「物理的なサーバー管理がなくなったことが開発・運用の面で助かっている」との声があり、クラウドに移行できたこと自体をすごく喜んでくれています。
若手の社員にとってオンプレミス型のシステムはやはり取っ付きにくいところがあり、心理的なハードルがあったように思います。事実、導入前は既存システムの仕様の全体像を網羅的に理解しているのは私だけ、という属人化した状況でした。でも今回、導入段階から社内全体を巻き込んだことで、システムの仕様を理解している社員が一気に増えました。このことは業務効率化を進めていく上で重要な基盤になると思っています。

CollaboOne導入をきっかけに、社内全体に業務改善を継続的に進めていこうという機運が生まれており、導入プロジェクトのメンバーでの定期的な打ち合わせを今も毎月継続して行っています。移行前と比べて、社内の業務改善に対する意識は高まっていると感じます。

ー 導入後の満足度はいかがでしょうか?

CollaboOneを使ってみて感じているのはすごく安定したシステムだということです。導入にあたっては大変ご苦労をおかけしましたが、おかげさまでここまでスムーズに運用できており、総じて満足感は高いです。
今後も利用を続ける中で、改善したい部分や新たにやりたいことが出てくると思いますので、追加の開発なども随時ご相談したいと思っています。その点、こちらの度重なる要望にも柔軟に対応してくださるフォーバルテレコムさんの存在は安心感につながっています。

社名Retty株式会社
事業内容グルメサービスRettyの企画・開発・運営
Webサイト https://corp.retty.me